2005 05 / 20

演技と本気

 私が大学時代に就職活動をしたのは、かなり昔の話だ。

 要領の良い学生は、自分の希望業界の中で一番条件の良い企業の内定を、すんなりゲットしていった。 が、私のように世間知らずな人間にとってそれは非常に難題に感じられた。 今のように「自分探し」「やりたいこと探し」に親切にアドバイスいただく場もなく、 かなりピントはずれな就職活動を展開していた。

 やみくもに、様々な業界の面接を受ける中で衝撃を受けたこと。 それは、企業の採用担当者と学生が織りなす「非常にしらじらしい演技」であった。

 「御社の企業方針に、大変深い感銘を覚えました!」
 「御社の事業展開や充実した社員研修制度に惹かれました!」

 ・・・ホンマかいな・・?
・・・こいつの本心とは到底思えない・・・

 しかし、面接会場では皆、真剣な面持ちで面接官に訴えている。 今でこそ、ここまでベタなセリフは使わないだろうが(逆に落ちるかも)私は強烈なカルチャーショックを受けるとともに
「まるで狐と狸の化かし合いみたいだ」
と思ったのを今でも鮮明に覚えている。

 その時から、私の仕事のテーマは「採用」に決まり、現在に至っている。 そして不採用になった当時の有名企業の幾つかは、今はもう存在しない。 つくづく先のこととはわからないものである。

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