管理職に求められる「思考を育てる」フィードバック術
2026年4月30日
カテゴリー:コラム
最近、若手社員から提出される企画書やレポートの「完成度」が妙に高い、と感じることはありませんか?生成AIを使いこなし、一見すると完璧な成果物を出してくる若手が増えています。
しかし、いざ「で、あなたはどう思う?」と深掘りすると、言葉に詰まってしまう……。今、現場の管理職からは「AIに頼りすぎて、本人の思考力が育っていないのではないか」という不安の声が上がっています。
AI時代の「デキる若手」が陥る、思考のコピペ罠
AIは「正論」を出すのが得意。しかし、自社独自の課題や、泥臭い現場のリアルは反映できない。効率(タイパ)を求めるあまり、「自分で悩んで、仮説を立てる」という最も重要な成長機会をスキップしてしまうリスクを懸念されている管理職方も少なくないのではないでしょうか。
管理職が変えるべきは「ダメ出し」ではなく「問いかけ」
これからの管理職に求められるのは、AIが出した回答に対して「なぜAIはこう出したと思う?」「〇〇先輩ならどうアレンジする?」という【思考を拡張させる問いかけ力】です
生成AIを駆使した若手から、驚くほど整ったレポートや企画書が提出されたとき、私たち管理職はつい「粗探し(ダメ出し)」をしてしまいがちです。
「ここ、うちの業界のリアルな数字とちょっとズレてない?」「綺麗にまとまってるけど、具体性に欠けるよね」
しかし、この「ダメ出し」指導は、AI時代の若手育成において完全に逆効果になります。なぜなら、ダメ出しをされた若手は「あ、じゃあその修正指示をそのままAIに入力して、もう一度出力し直そう」と考えるだけだからです。これでは、頭を使っているのは管理職とAIだけで、肝心の若手の脳みそは「プロンプトの転送装置」と化してしまいます。
今、管理職に求められているのは、成果物の「間違いを正すこと」ではありません。AIが出してきた回答をスタートラインにして、部下の「思考の枠を広げる(拡張させる)」ための問いかけです。
「ダメ出し」をして若手とAIの往復運動を増やすのか。それとも「問いかけ」をして、AIの壁を越えるビジネスパーソンを育てるのか。マネジメントのパラダイムシフトが、今まさに求められています。
AIを禁止するのではなく、AIを使いこなした上で「その先」を考えさせる。そんな次世代の管理職育成が必要だと考えます。
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