人間関係づくりの基本はコミュニケーションです。 「言う」ことと「伝わる」ことは違います。 「言ったのにわかってくれない」のは「伝わるように言っていない」ことが原因です。 良好な人間関係が構築できれば仕事の効率は上がり、無用なストレスなく毎日を過ごすことができます。
1.コミュニケーションとは
コミュニケーションとは共同作業や社会の発展・個人の成長や良好な関係づくりのためにお互いの情報を伝え、受け取り、「共有」することです。
◆コミュニケーションする際の3つの前提
- (1)人と自分は違うとの認識
- (2)相手のことを自分は知らないという認識
- (3)自分のことを相手は知らないという認識
例えば落ちこんでいる時、ある人は「誰にも話しかけて欲しくない」と思うかもしれません。
しかし別の人は「誰かにそっと声をかけてほしい、話を聞いてほしい」と思うかもしれません。
「誰にも話しかけて欲しくない」と思う人に「どうしたの? 何かあった?」と声をかけると逆効果になりますし、
「誰かに話を聞いて欲しい」と思う人に「落ち込んでいるようだから話しかけるのはよそう」とすると適切にサポートしてあげることができません。
このように「人と自分は違う」との認識のもとにコミュニケーションを取ることが重要です。
発信者と受信者
人は何かを発信するとき、自分自身の過去の経験を用います。
例えば「リンゴは赤い」とイメージを持っている場合、「リンゴを書いて」と指示すると「赤いリンゴを書くに決まっている」と思います。
しかし「リンゴは緑」というイメージを持っている人はリンゴを緑に塗るでしょう。そうなると発信者は「指示を理解していない!」とミスコミュニケーションや誤解が生じます。
この場合は「リンゴは赤いのが常識だ」と思わず、「赤いリンゴを書いてください」と明確に指示する必要があります。
2.マナー・コミュニケーションとは
相手への尊重の気持ちを形にした関わり方を「マナー・コミュニケーション」と呼びます。 ①挨拶、②非言語(表情・態度・動作・口調)、③言葉づかい、④気遣い、⑤傾聴がポイントです。 特に「おはよう」「ありがとう」「ごめんね」の3つの言葉を上手に使い、職場の雰囲気づくりに努めましょう。
マナー・コミュニケーションに必要な5つの項目
- ①挨拶 :「自分から」挨拶をすることがポイント
- ②非言語:相手を不快にさせない「表情」「態度」「動作」「口調」
- ③言葉づかい:相手を不快にさせない「言葉」→代表例:「おはよう」「ありがとう」「ごめんね」
- ④気遣い:目配り、気配り、心配り
- ⑤傾聴:相手に関心を持ち、相手を知ろうとする聴き方
3.話すとき/聴くときのポイント
相手とのミスコミュニケーションを回避するためには相手に正しく伝え、相手から誤りなく受け取ることが重要です。 わかりやすい話し方、聞き方についてしっかりと学びましょう。
話すときのポイント
- (1) 「言った」ではなく「伝わった」が大事(「言った」という事実と「伝わった」は別もの)
- (2) 相手がわかる言葉で話す(相手が知らないことは何かを考えて話す)
- (3) できるだけ具体的に話す(「もう少し前に」と抽象化せず、「30分前」のように具体的に)
- (4) 相手のペースにあわせる(声の大きさ、話すスピード、感情をあわせる)
- (5) 伝える情報量を考える(1回に伝える量は出来れば1つ、多くても2-3つに留める)
3つの「きく」
- (1)聞く(hear)
・受動的に何気なく「きく」
・声や音が自然と耳に入ってくる状態 - (2)聴く(listen)
・能動的、積極的、意識的に「きく」
・相手の話を理解しようという気持ちで耳を傾ける - (3)訊く(ask)
・たずねる、質問する「きく」
・知りたい情報を相手からもらう
聴くときのポイント
- (1) うなずく、あいづちを打つ(うんうん、なるほど、へぇー、そうなんだ)
- (2) 肯定的に聴く(そうだね、その通りだね、私もそう思うよ)
- (3) 話に集中して最後まで聴く(相手が話している途中で割込み、相手の話の腰を折らない)
- (4) 相手の気持ちを理解しようとしながら聴く(共感的理解を示す)
自分と他者は違います。
違いを認め、尊重しあうような関係づくりを切望するすべてのビジネスパーソンに受講いただきたい研修です。
「早期離職防止のために職場の人間関係を良好にしたい」
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