
課題解決力強化
2025年3月5日
カテゴリー:コラム
課題解決のスタートは問題に気づくことであり、気づくためには日ごろ感じている疑問や違和感をスルーしないことも重要である。
現状改善ができたときに初めて次の一手を展開することができ、その積み重ねが改革となる。
現場の問題にいち早く気付けるのは、現場で働く社員であり、現場の問題を解決していくためには自ら動く=リーダーシップを発揮し、周囲を巻き込むことが最も効果的である。
課題解決6つのステップ
STEP1.理想の状態の提示
理想の状態とは、「こうでありたい」という願望だけでなく、達成しなければならない目標も含まれる。
「目指すべきところ=理想の状態」が明確でかつ、現状を正しく認識することができれば、適切に問題を発見することができる。
STEP2.問題抽出
問題は理想の状態と現在の状態のギャップの中に潜んでいる。そのギャップの中から自ら解決することを意思表明したテーマが「課題」と呼ばれる。
問題には3つのレベルがある。
(1)発生する問題:クレーム、機材の故障、急な欠員等突発的に起こるもの
(2)発見する問題:清掃できていない、在庫が多い、コミュニケーション不足等慢性的なもの
(3)創る問題:店舗リニューアル、人事異動、業容拡大等成長のために取り組む進化的なもの
問題点の見つけ方として「ダラリの法則」がある。これはムダ・ムラ・ムリの言葉の集計である。
(1)ムダ:歩くムダ、運ぶムダ、やり直しの手間、調整の手間、待つ時間のロス、
探す時間のロスチェックの手間、繰り返しのムダ
(2)ムラ:仕事のムラ(標準化されていない)、忙しさのムラ(特定の人や部門のみ多忙)、
成果のムラ(仕上がりや質のばらつき)
(3)ムリ:力のいる仕事、不自然な姿勢、注意力を維持し続けなければならない仕事、
無理な計画、無理な納期
これらの不要な事柄を抽出することで問題点を見つけることが可能となる。
STEP3.課題設定
どの問題を取り上げ、取り組むべき課題として設定するかについてのポイントは
以下の2つに要約できる。
(1)内容を見極める
単なる現象や自分の立場で対処が不可能なものは「問題」として取り扱わない。
例)景気が悪い、建物が老朽化している、体力がない、仕事がキツイ等
(2)優先順位の高いものから
重要度や緊急性を考慮して、優先順位の高いものから取り組む。
例)とりあえず簡単にできそうだから、一番手間がかからないか
STEP4.解決策策定
解決策を模索する際にしてはいけないポイントは以下の2つに要約できる。
例として地方ビジネスホテルの経営者が空室対策を検討する場合を考える。
(1)オウム返し
空室を埋めるように頑張る→空室の理由を考えていない。スローガンのような解決策を掲げているだけで解決策とはいえない。
(2)思いつき
値下げしよう、もっと広告を強化しよう、朝食を無料サービスしよう→空室の理由を考えていない。思いつきベースのアイデアに基づいているだけ。
解決策を策定するには問題の原因を徹底的に考えることが肝要。ロジックツリーを活用しながら、「Why so?:なぜそうなのか」「So how?:だからどうするのか」を繰り返し、解決策を具体化していくことが有効である。
STEP5.解決策実行
解決策を策定したからと言って終わりではない。問題解決の最終フェーズは解決策の実行と評価である。
PDCAサイクルを回しながら、解決策を実行していくが、その際に管理職としてはリーダーシップとマネジメント力を発揮する必要がある。リーダーシップとは「組織をより良くし変革を進める力」であり、マネジメントとは「日常業務を円滑に進める力」である。これらの力を上手く使い分け、策定した解決策を確実に実行する。
STEP6.実行後の検証(フィードバック)
解決策の評価をする際のポイントは以下の3つである。
(1)解決策の活動項目ごとに行う
(2)「事実」のみを検証する
(3)検証した後は次の「解決策」を考える
「職場の課題を浮き彫りにして働きやすい職場づくりをしたい」
「社員自身に職場の課題を認識して改善策を策定してほしい」
「コーポレート・ガバナンス力を上げたい」
そのように考えるご担当者様、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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