
ハラスメント対策研修における企業の課題と新たなアプローチ
2025年9月1日
カテゴリー:コラム
皆様、こんにちは。キャリアバンク株式会社で民間研修の営業を担当しておりますAと申します。
近年、企業におけるハラスメント対策は、コンプライアンス遵守だけでなく、健全な組織風土の醸成や人材定着においても極めて重要な経営課題となっています。私たちがご相談を受ける研修テーマの中でも、ハラスメント対策研修は依然として高いニーズを誇り、建設業、警備業、介護福祉といった多岐にわたる業界の企業様からお問い合わせをいただいております。
多くの場合、企業様は既に一度はハラスメント対策研修を実施されており、現在では予防的な観点から毎年継続的に実施するケースが増えています。しかし、その一方で、「基本的な知識はすでに社員に浸透しているため、次の一手としてどのような内容を提供すれば良いか」という新たな課題に直面している企業様が増加傾向にあります。
「ハラスメント」と「適切な指導」の境界線
直近のご要望で特に多いのが、「ハラスメントと捉えられない、適切な指導方法を身につけさせたい」という内容です。管理職や指導的立場にある社員から、「部下への指導がハラスメントだと受け取られないか」という不安の声が聞かれるようになりました。これは、ハラスメントに対する意識の高まりが、時に過度な萎縮を引き起こし、健全なコミュニケーションやフィードバックの機会を阻害する可能性を示唆しています。
当社の研修では、単にハラスメントの定義を再確認するだけでなく、具体的なケーススタディを通して、業務上の適切な指導とハラスメントの明確な違いを理解していただくことに重点を置いています。これにより、指導者側の不安を払拭し、自信を持って部下と向き合えるようになることを目指します。
若手社員の主体的な理解を促す
また、若手社員のハラスメントに対する認識も大きなテーマの一つです。ハラスメントは「受け手がどう感じるか」という主観的な要素が重要ですが、その解釈が安易なものとならないよう、ハラスメントの正しい概念と、社会人としての円滑なコミュニケーションのあり方を理解してもらうことが不可欠です。
当社の研修では、若手社員向けに、ハラスメントの法的・社会的な背景から、報連相(報告・連絡・相談)を含む適切なコミュニケーションスキルまでを網羅する内容もご提案しています。これにより、若手社員自身がハラスメントの当事者、あるいは目撃者となった際に、客観的かつ建設的な対応ができるようになることを目指します。
ハラスメント対策は、一度実施して終わりではなく、組織の成長とともに継続的にアップデートしていくべきものです。貴社の課題に合わせた最適な研修プランをご提案させていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。